最近、日曜日の朝「がっちりマンデー!!」を見ていたら、私の持っている黒にんにくメーカーの製造をしている会社が出ていました。
見ていたら、何やら聞き覚えのある社名「エムケー精工」「あ!にんにくの機械の会社だ!」と思い見ていると、色々な機械を作っていることに驚きました。
テレビで紹介された機械も良かったのですが、今回は「黒にんにくメーカー」のお話をします。
何度か実験をしてみて、色々と結果が出ましたので、作った順番に説明させていただきます。
昨年夏から「黒にんにく」を作り始めました。
ちまたでは、「黒にんにく」の名前は良く耳にするし、スーパーやドラッグストアに行けば、青森産のにんにんくを使用した商品を多数目にします。何時も商品を手に取り見てはみるものの、「けっこう値段が高いもんだなあ~」と思い、結局購入はしない!
体に良いと言う話もよく聞くし、昔は冬になるとストーブの上で焼いた熱々のにんにくを食べていたのを思い出します。あれは間違いなく美味いです!
最近、営業である私のボスが取引先に行ったところ、経営者さんが黒にんにくの話をしてくれたそうで、「ガンになりたくないから黒にんにくを食べています。あったら買いますよ!」と話していたそうです。その社長さんは、炊飯器で黒にんにくを作っているそうです。
それを聞いて直ぐに真に受ける我がボス・・・。
「黒にんにく作れば良いんじゃない!」
確かにガン予防に期待される食材の「デザイナーフーズ・ピラミッド」ではにんにくは頂点に存在しています。
この「デザイナーフーズ・ピラミッド(がん予防の可能性のある食品ピラミッド)」ですが、1980年にアメリカ国立がん研究所が「どうやら野菜や果物を中とした食事には、がん予防の効果があるらしい」という報告をしたそうです。約600種の化学物質にガン予防効果の可能性があると判断し、その後1990年に発表されたのが「デザイナーフーズ計画(designer foods project)」簡単に言うと“植物性食品によるがん予防計画”です。
これまでの膨大な調査より、がん予防に効果があると考えられる食品(野菜・果物・スパイスやハーブ等)約40種類を効果が期待できる順番に上からピラミッド型に並べたものが「デザイナーフーズ・ピラミッド(3段階に分けられることが多い)」です。
そのピラミッドの中から「1日5皿分以上の野菜と、200gの果物を食べよう」という『5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)』運動をしたそうです。アメリカでは、この運動が行われたことで野菜の摂取量が増え、がんによる死亡率が減少したと言われております。
なぜ「デザイナーフーズ・ピラミッド」にある野菜や果物は、ガンを予防する効果があるのかと言うと、「ファイトケミカル又はフィトケミカル(phytochemical)」が重要な役割を果たしていると考えられているそうです。
ファイトケミカルというのは、6大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)以外の「非栄養素」と呼ばれる微量成分で、大きく分類すると、ポリフェノール、含硫化合物、カロテノイド、テルペン類、多糖類の5種類に分けられます。
野菜、果物、豆類、いも類、海藻などの植物に含まれる化学成分のことで、植物が紫外線や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分です。
栄養素ではないのですが、健康に作用する機能性成分があり、それによってガン予防ができると期待されています。
数千種類以上あるファイトケミカルには抗酸化作用を持つものが多いことから、抗酸化作用による老化予防が期待できる他、代謝の促進、免疫力向上、脳機能の強化などその種類によってさまざまな働きがあると言われています。
例えば「アントシアニン」「イソフラボン」「カテキン」「リコピン」「β-カロテン」など耳にしたことがある成分も、ファイトケミカルに含まれます。
ファイトケミカルの種類と代表例
★ポリフェノール
・アントシアニン(赤ワイン、ブルーベリー、ナス、赤しそ など)
・イソフラボン(大豆、大豆製品など)
・カテキン(お茶、紅茶など)
★含硫化合物
・スルフォラファン(ブロッコリー、ブロッコリースプラウト、キャベツ など)
・イソチオシアネート(大根、わさび、からし菜 など)
・アリシン(にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にら など)
★カロテノイド
・β-カロテン(にんじん、かぼちゃ など)
・リコピン(トマト、スイカ、あんず など)
・ルテイン(黄色の色素成分で、目の健康をサポートする働きが期待できる)
・β-クリプトキサンチン(温州みかん、ぽんかん など)
★多糖類
・フコイダン(海藻類)
・β-グルカン(きのこ類)
・イヌリン(ごぼう、玉ねぎ など)
★テルペン類
・リモネン(柑橘類)
・メントール(ハッカ)
デザイナーフーズ計画によって選定された食品群(重要度順)
にんにく、キャベツ、甘草(リコリス )、大豆、ショウガ、 セリ科の植物(ニンジン、セロリ、パースニップ ) |
タマネギ、お茶、ウコン(ターメリック)、玄米、全粒小麦、亜麻、 柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ )、 ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン )、 アブラナ科の植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ ) |
マスクメロン、バジル、タラゴン、カラスムギ(エン麦)、ハッカ、オレガノ、キュウリ、 タイム、アサツキ、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー |
結局そんなこんなでボスがうるさいので、そんなに黒にんにくが食べたいなら、「自分で作ればいいじゃん!」ということで、いざ機械を買うことに。
機械と言っても種類がたくさんあり、どれにすれば良いのやら?
値段の安い物から高い物まで色々ありますよね。海外製?の商品もいくつかありますし、私が買った時点では、評価も他の商品の方が良かったと記憶していますが、やはり困った時の対応は日本製が良いのではないか?と思っている人間なので、「う~ん、どれにしようか?」結局お値段は高いですが、日本製の商品にする事にしました。
購入ボタン「ポチ!」押してしまった・・・。
ついに購入してしまいました。黒にんにく作りを本格的に始動することにしました。
さあ、いよいよ黒にんにく作りの実験開始です!
「黒にんにく メーカー」が届いたので、実験開始!早速使ってみましょう。
何やら説明書を見ると12日間で出来るらしいです。
父が育てて収穫した、我が家のにんにくで早速作ってみました。
「黒にんにく メーカー」は形的にはまるで電子炊飯器のような形です。
中には炊飯器で例えるなら窯でしょうか?そこににんにくを並べる専用のトレーをセットします。
トレーは上下2段になっていて、サイズにもよりますが、1回で20個以上は作ることが可能かもしれません。
にんにくが大きいとそんなには入りませんが、小さいサイズであれば結構並べることができます。
トレーに並べ終わったら、窯の中ににんにくを並べたトレーをそのまま入れます。
あとは機械に入れてセットすれば準備は完了となります。
「黒にんにく メーカー」にニンニクを入れセットが終わったら、後はボタンを押すだけで作動し始めます。あとは12日間待つだけです。
操作的にはいたって簡単!「ボタンを押したら、ハイ!!黒にんにくの出来上がり!」です。
※基本的な条件
参考までに我が家での実験は、基本的な条件としては、我が家で収穫して、陰干ししたにんにく、あるいは、地元の農家さんが栽培して、陰干ししたにんにくを購入して使用する方法です。
スーパーで購入したにんにくは一切使用していません。
その為、出来上がりの水分量や硬さには、違いが出てくると思います。
使用するにんにくによって、出来上がりは変わってくると考えられます。
さあ、いよいよ実験の様子をご紹介いたします。
〇1回目実験:説明書の通り「12日間」で出しました。(機械のカウントが終了するまで)
始めて出来上がった黒にんにくを見て「ほ~結構水分が出るもんだな~」と驚きました。
色もかなり黒いし、取り出した時に持ってみたら結構柔らかい。
そして、かなりみずみずしい出来上がりになっており、トレーを取り出した時にもかなりの水分があり、窯の底にも液がたまっていました。
黒にんにくとはこんなに水分がある物なのか?はて?
初めて作ったので、この状態が良いものなのか、はたまた失敗してしまったのかが、分からない状態でした。
だってお店に売っている「黒にんにく」は見た目で水分が多い物は売っていません。
乾燥したような姿になっています。
よく家庭に使用済みの炊飯器がある方は、古い炊飯器で作っていると聞きます。
「にんにくが硬くなってしまう」ともよく聞いておりました。
説明書にもありましたが、硬くなった場合はシロップ漬けにするなど、対処法も書かれておりました。
その情報からすると、我が家のにんにくは、硬い物は一切なくかえって水分がかなり多くあり、成功なのかな?と不安になりました。
実もとても柔らかく、さわっても水分量が多く、柔らかい感じがします。
それにしても水分がかなり多いですが、とりあえず次の工程の乾燥作業に取り掛かることにしました。
説明書によると、出来上がり1週間くらいは自然乾燥させた方が良いらしいので、機械から出して、すぐにまな板に並べて乾燥させました。
まな板に乗せて昼夜風をあてながら、1週間乾燥させたが、まだまだ水分量がかなりある様子です。
味は「甘酸っぱくて美味しい」これなら食べれる。酸味が少し強いかもしれませんが、初めてのできとしてはマズマズではないでしょうか。
その後すぐに冷蔵庫で紙袋に入れた状態で保管しました。
あまりにも水分量が多いので、ビニール袋にいれると、かえって水分が蒸発しないのではないかと思い、紙袋に入れることにしました。
その後日々の経過を観察しても、かなり水分があるように見えます。
そこで今度は、紙袋から出してトレーの上に広げ、冷蔵庫で保管することにしました。
何日か経過すると、徐々に表面の水分が減ってきました。
しかし中身の様子は柔らかく、水分量が多いです。
となると、説明書通りの12日間はちょっと長すぎるかもしれません。
我が家では期間を短くして作る判断をし、次回は日数を短くする方針に決めました。
1回目の実験結果を参考にし、2回目以降は、出来上がり後すぐに、干物作り用のネットの中に入れて、外で最低でも1週間は陰干しすることにしました。
その後、冷蔵庫で保管しました。
〇2回目実験:「9日間」で終了させました。(機械を途中で止めてしまうやり方)
父が「黒過ぎていやだ~」とだだをこねだしたので、じゃあ3日早めて取り出してみるかと、9日間で取り出すことに!
9日が経ち、取り出してみると、1回目の実験よりも、かなり色は薄い。
中身は黒く、水分はあるが、1回目ほどではない。
「今回のは良いんじゃないかな?」
かなり市販されている「黒にんにく」に見た目は近づいてきました。
味は甘酸っぱくて美味しいかぎりですが、1回目よりは酸味が少ないように感じました。
〇3回目実験:「8日間」で終了させました。(機械を途中で止めてしまうやり方)
説明書からすると8日以降であれば「黒にんにく」が出来上がっているそうです。
見た目の色も水分量も味も上々で、酸味も丁度良い感じです。(好みによります)
説明書のとおり、8日間で「黒にんにく」が出来上がることが分かりました。
この日数でも大丈夫のようです。
※2・3回の実験結果で、8日~9日の間で製造を中止させれば良いという判断にしました。
〇4回目実験:「8日~約9日間」で終了させました。
1~3回目実験まではにんにく1個の姿のままで作りましたが、今回はわざと、にんにくの形そのままの状態と、幾つかに分割した物と1粒の物と、様々な状態の形の物を入れられるだけ入れて、作ってみました。
約9日が経ち、さあ皆さんが言っているように固くなってしまうのか?と思い不安も感じておりましたが、取り出してみると、結果は驚くことに全然硬くなりませんでした。
流石に一粒の物は硬くなるだろうと思っておりましたが、結果は全く硬くなりませんでした。これだったら全部成功と言っても過言ではないと思います。
この作り方で硬くならないのであれば、大小様々、一粒の物まで全部使えるので、無駄はないということが分かりました。
自宅用であれば、キレイな姿でなくても良いので、一粒の物でも十分です。
4回の実験結果より
結果的に我が家は8日~9日間くらいで様子を見て作ることにしました。
その後、数回作りましたが、初回からの全部の作成回数の様子を見ても、全部成功と言っても過言ではないと思います。
1個も硬くなった物はありませんでした。
何回か作ると、もう冷蔵庫も入れる場所がなくなってしまうので、先に作った物は順次冷凍保存することにしました。
冷凍しても硬くならず、冷蔵庫に入れた物よりむしろ美味しく食べやすいなあと思いました。
冷凍黒にんにくおすすめです!
我が家の黒にんにくを父の知人で、家で炊飯器で作っているという方に味見してもらったそうです。
その方は「甘い!」とすごく喜んでくれたそうです。
普段自分が炊飯器で作っている黒にんにくよりも、我家の黒にんにくの方が断然甘みが強いそうです。
炊飯器で作る場合、タイマー機能がありますが、何回かタイマーの確認をしながら作るらしく、手間が掛かると言っておられたそうです。出来上がりがも水分が多いので、その方は直ぐに冷凍保存しているということでした。
私も作る度に味見は必ずしますが、1回目は酸味が強かったように思います。
その後日数を変えて作った物は甘さの方が強かったように思います。
冷蔵庫で保管している物を先に作った順に食べておりますが、だんだん乾燥してきますし、甘さが増したように感じます。
本当に美味しいです!
機械にセットして、ボタン1押しで何もしないで、日数を待てば出来上がるなんてすごいです。
「黒にんにくメーカー」を買って良かったです。良い買い物をさせていただきました。
家の父は毎日食べて、「本当にきくのか?」人体実験中ですが、出来上がったにんにくの量が少ないので、来年まで毎日食べ続けることはできないでしょう。材料のにんにく自体がとても高いので、大量に作るには日数も掛かりますが、お金もかなり掛かります。
この課題については要検討です。
今年も黒にんにくを作るため、昨年の何倍ものにんにくを父が植えました。
頼まれて作ったりもしたので、今年も機械が大活躍しそうです。
「1台で足りるのか・・・?」と今から心配ですが、終わったら直ぐに次のにんにくをセットできるように効率よく、作業をしていこうと思います。
なにしろ作業には時間が掛かりますし、乾燥させるのも保管するのも場所が必要です。その辺も冷蔵庫と冷凍庫の整理をして保管場所を確保しようと考えております。
さあさあ、今年はどうなることやら?
そろそろ農作業の開始です。
今年も色々な野菜に挑戦します!
にんにくの収穫時期になりましたら、またご報告できればなと思います。
しばしお待ちくださいませ。